美容徒然草3│巡るのに、締まらない理由。
巡るのに、締まらない理由
「塗っているのに、思ったより引き締まらない。」
そんなご相談をいただくことがあります。
よくお話を聞いてみると、決して間違った使い方をしているわけではないのです。
むしろ、きちんと毎日塗っている。
それでも違いが出ることがあります。
巡ることと、締まることは少し違う
巡りが整うと、 むくみが軽く感じられることがあります。
一方で、肌の引き締まりは 「ハリや質感の変化」です。
肌そのもののハリや質感が変わるには、ある程度の“条件”が必要になります。
この条件の一つが、量と濃度です。
薄めると何が変わるのか
乳液やオイルでUBクリームを薄めると、
・伸びや滑りが良くなる
・マッサージはしやすくなる
これは事実です。
たまに行うマッサージであれば、問題になることはほとんどありません。
ただし、毎日のケアで常に希釈した状態になると、肌に届く“濃度”は下がります。
巡りは起きても、密度の変化が弱くなるケースがあるのです。
「吸ってしまう」から、少なくなる
もう一つ、大切なことがあります。
肌が乾燥していると、 塗った瞬間にどんどん吸い込んでしまう感覚があります。
「思ったより減るのが早い」
そう感じると、 無意識に量を控えてしまうことがあります。
ですが、実はここが分かれ道です。
乾燥している肌ほど、 最初は多くを必要とします。
そして肌が整ってくると、 吸い込む量は自然と落ち着いてきます。
肌が元気になると、 必要以上には吸わなくなるのです。
最初にある程度の量が必要なのは、 無駄に消えているのではなく、 肌の土台を立て直している途中だからです。
適量とは?
では、適量とはどれくらいでしょうか。
実は、固定の量はありません。
体積も、乾燥度合いも、その日の状態も違うからです。
一つの目安としては、
塗ってから1〜2分ほど経ってからもう一度触れてみてください。
カサカサしていない。
なんとなく、しっとりしている。
それくらいでちょうど良い。
まだ乾きを感じるなら、少しだけ足してあげる。
肌の声を確認することが、いちばん確実な目安になります。
適量は、塗った瞬間ではなく、落ち着いた後に決まります。
なので、クリームを塗ることを作業ではなく、ご自分の身体や肌と向き合う毎日の癒し時間としてケアしてみてください。
また、部分的なケアでは、その部位の肌質の変化は感じられても、全体の印象としての引き締まりには差が出ることがあります。
巡りは連関しているため、全体で整える視点も大切です。
このお話は、また改めて綴りますね。
量は贅沢ではなく、条件
実は化粧品全般において、「メーカーが想定する使用量より、実際の使用量は少ない」とはよく言われています。
「もったいないから少なめに」
無意識のうちにそうなっていることもあります。
けれど、量は贅沢ではありません。
それは手応えを感じるための条件です。
焦らなくていい。
でも、条件は守る。
巡りと引き締まりは、似ているようで少しだけ違います。
その違いを知っているだけで、ケアはぐっと深まります。
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体の巡りという視点から、美しさについて書き留めている連載です。
はじめての方は、序章からどうぞ。
その1|焦ると、逆に変わりづらい。
その2|巡りを整えると、個性は消えるのか。
その3|巡るのに、締まらない理由。
その4|変えたい場所だけ、触れていませんか。
その5|潤いは、足すのでなく育てるもの。
その6|テカリと艶は、どう違う?
その7|老化は、劣化ではない。
その8|足し算の美容を、やめる。
その9|肌余りとは、何ですか?
その10|顔のパーツは、連動する。
その11|頭の大きさは、変わらない?
その12|なぜか目が離せない人の、共通点。
その13|削ぎ落した先に、何が残るのか?
その14|巡りは、どこから止まるのか。
その15|夏前のダイエットが、もたらすもの。
その16|体重神話を捨てる。

